『パパのやりたいことなら、やった方がいいよ』
息子のこの一言が、当時40歳を目前にしていた営業マン、酒井和義さんの背中を強く押し、全くの未経験からパーソナルトレーナーへの転職を決断させました。
16歳から勤めた出版社で24年間営業一筋。
安定したキャリアを持つ一方で、やりがいを求めてパーソナルトレーナー転職への想いを抱えていた酒井さん。
現在は、パーソナルトレーナースクール「2ndPASS（セカンドパス）」での学びを経て、「かたぎり塾 早稲田店」のメイントレーナーとして活躍しています。
彼の大きな決断の裏には、どんな背景があったのでしょうか？
この記事では、40歳からのキャリアチェンジという大きな挑戦、それを支えた家族の絆、未経験からプロになるまでのリアルな学習プロセス。
そして「人生で一番楽しい」と語るパーソナルトレーナーの仕事にたどり着くまで、酒井さんのリアルをお届けします。
キャリアチェンジに悩んでいる方、新しい一歩を踏み出す勇気が欲しい方、ぜひ最後までご覧ください。
入学前: ネガティブ思考だった自分を変えた、30kg減量の成功体験
「昔は、今の体重より30キロぐらい多かったんです。身長160cmで80kgありました。ずっと肥満体型で、ネガティブ思考。
全然喋らないし、会社にも友人はほとんどいませんでした。
『こんな体型だし、汗っかきだし、臭いと思われてるんじゃないか…』って、自分で自分をマイナスに評価するくらい暗い人間だったんです」
と、酒井さんは当時を振り返ります。
20数年間勤めた出版社の営業職では、「仕事は『お金のため』と割り切り、ただ黙々とこなす日々」だったそうです。
そんな酒井さんに転機が訪れたのは35歳の時でした。
「一番大きいのが自身のダイエットに成功したことですね。」
独学で始めたダイエット。
有酸素運動でリバウンドを繰り返した後、筋トレに出会い、ついに2年間で30キロの減量に成功します。
80kgあった体重が、50kgになりました。
「体が引き締まったのはもちろんですが、メンタル的にもすごく変わっていったんです。
すべてを前向きに捉えられるようになって、ポジティブになった。
周りからも『明るくなったね』と言われるようになって。
『こういう体験を、かつての自分のように悩んでいる方の力になりたい』と思い、トレーナーという仕事を志しました」
この経験から、自身の変化を誰かのために役立てたいという想いが強くなり、パーソナルトレーナーへの転職を考えるようになりました。
転機: 40歳の決断と「失敗できない」スクール選び
トレーナーになることを決意しましたが、40歳という年齢、そして20数年ぶりのキャリアチェンジには大きな不安も伴いました。
「40歳という年齢もあるので、スクール選びも会社選びも失敗できない」という強い気持ちで、酒井さんは情報収集しました。
ネットで調べたりYoutubeや、2ndPASS卒業生のインタビュー記事などを読み込み、いくつかのスクールを比較検討。
当初は費用を抑えることも考えましたが、学びの質や将来性を重視する中で、スクールの形態や特徴が気になり始めました。
「いくつか候補がありましたが、特にオンライン学習が中心のスクールと、パーソナルジムが運営しているスクールで迷いました」
と酒井さんは振り返ります。
未経験からパーソナルトレーナーを目指す上で、酒井さんが特に重視したのは実技指導でした。
「パーソナルトレーナーにとって実技は非常に重要です。オンラインだけで本当に必要なスキルが身につくのか、不安がありました。
実際にトレーナーとして働いている今、日々の実技練習の大切さを痛感しているので、この点は妥協しなくて良かったと思います」
と語るように、直接指導を受けられる環境は譲れない条件でした。
また、パーソナルジムが運営するスクールについても検討しましたが、「トレーナー育成」そのものにどれだけ力を入れているのか、サポート体制はどうなのか、という点が気になったと言います。
最終的に複数の候補の中から2ndPASSを選んだ決め手は何だったのでしょうか。
「まず、実技もしっかりと対面で講師から直接学べること、そしてオンラインでの座学も充実している点が魅力でした」
と酒井さん。
さらに、卒業生の就職実績、特に自身が関心を持っていた「かたぎり塾」への就職者が多いことも後押しとなりました。
「自分もかたぎり塾のような場所で働きたいと思っていたので、『それならセカンドパスが一番いいんじゃないか』という気持ちが強くなりましたね」。
加えて、2ndPASSがトレーナー育成に専念しているスクール専業である点も、酒井さんにとっては大きなポイントでした。
「『トレーナーを育てることに集中している。そういうところで学んだ方が自分は成長できるんじゃないか』と感じました。実際、入学後のサポートも手厚かったです」。
客観的な実績も判断材料となりました。
「NESTA（全米エクササイズ＆スポーツトレーナー協会）から2年連続で最優秀認定校（※年間NESTA資格取得者数が最も多いスクール）として表彰されていることも知り、信頼できると感じました」。
これらの点を総合的に検討し、「失敗できない」スクール選びにおいて、酒井さんは2ndPASSが最適だと判断しました。
「パパのやりたいことなら、やった方がいいよ」― 背中を押してくれた家族の言葉
トレーナーへの転職については、普段から奥さんにも相談していました。
経済的な不安など乗り越えるべき課題はありましたが、家族の、特に息子さんの言葉が大きな後押しとなりました。
ある日、ラーメン屋で家族でご飯を食べていた時のこと。
「まだ小学校低学年の長男が、『パパのやりたいことならやった方がいいよ』って言ってくれたんです。その言葉がすごくもう響きましたね。」
息子の言葉が、酒井さんの迷いを払拭しました。
「ここまで自分が頑張ってきた姿を見てくれていたことも大きかったと思います。この言葉に本当に背中を押されました」。
家族の理解と応援を得て、酒井さんは2ndPASSへの入学を決意しました。
2ndPASSでの学び: 未経験の壁と、仲間・講師と乗り越えた半年間
「正直、本当に未経験だったので、座学も実技も辛かったです」
と酒井さんは語ります。
2ndPASSでの学びは、簡単なものではありませんでした。
長年勤めた会社の引き継ぎ業務に追われながらの学習スタート。
酒井さんにとって特に苦手だったのは、数字が絡む栄養学のカロリー計算や、解剖学の筋肉の起始停止（きしていし）のような細かい暗記、そして運動生理学の専門用語でした。
「計算式を覚えられなかったり、組み立てがうまくできなかったり。解剖学はメインの筋肉は分かっても細かい部分が…。
ペアストレッチも、人の体に触れて適切な力加減で動かすのが難しくて、すごく苦手でしたね」
しかし、「この半年間を頑張ろう」と妻と約束し、酒井さんは持ち前の真面目さで乗り越えていきました。講師から朝に勉強することのメリットについてアドバイスを受け、早寝早起きを徹底。
具体的には、午前4時に起きて2時間ほど座学の勉強時間を確保し、夜、仕事から帰宅した後には、奥さんにお客さん役をお願いして実技の練習をする、という毎日でした。
重要だと感じた言葉はメモを取り、復習も欠かしませんでした。
実技練習についても、自分のトレーニングとは別に時間を設け、妻に協力してもらいながらほぼ毎日アウトプットを続けました。
同期の仲間たちの存在も、大きな支えになりました。
「授業前に毎回1〜2時間、みんなでジムを借りて勉強しました。
経験者の方に教えてもらったり、自分の苦手なところを言い合って、得意な人が教える。
自分も教えられる分野は教える。みんなで教え合い、学び合う。
それがすごく自分のためになりましたね」
講師陣の存在も、酒井さんの成長を力強く後押ししました。
「林講師には『とにかくアウトプットしなさい』『人の体に触りなさい』と繰り返しアドバイスを受けましたし、『計算問題は合格に必須だからしっかり対策するように』といった的確なアドバイスをもらいました。
厳しさの中にも的確さがあり、それが自分には合っていました。みんなで集まって勉強する提案も林講師がしてくださったんです」
と酒井さん。
「千村（ちむら）先生には、履歴書をその場で一緒に見て、的確に修正していただきました。言い方をこうした方がいい、と細かくアドバイスをもらえて、本当に勉強になりました」
と続けます。
卒業後の就職、キャリア相談
酒井さんの場合、前職の引き継ぎに時間がかかり、本格的な転職活動を始めたのは卒業から半年以上が経過してからでした。
「正直、もうサポートは受けられないかもしれないと思っていたんですが、キャリアサポート担当の小永吉（こながよし）さんに連絡したら、すぐに面談を設定してくれて。
複数回の面談を通して、『酒井さんの強みは、ご自身の大きな変化と、この仕事にかける熱意です。それを前面に出して面接に臨みましょう』と、具体的な戦略を一緒に考えてくれたんです」
このアドバイスは、酒井さんの就職活動において大きな指針となりました。
「面接対策だけでなく、履歴書の添削から求人紹介まで、本当に手厚くサポートしてもらいました。
卒業して時間が経っていたのに、『本当にここまでサポートしてくれるんだ』と正直驚きましたし、心から感謝しています」
と、酒井さんは2ndPASSのサポート体制について語ります。
卒業後: 新店舗トレーナーとしての再出発と「初めての成功体験」
手厚いサポートを受け、酒井さんは目標としていた「かたぎり塾」への就職を果たしました。
配属されたのは、オープンしたばかりの早稲田店でした。
「働き始めた時、お客さんはまだ1人でした。ポスティングなども含め、新店舗の立ち上げ業務からスタートしました。」
トレーナーとしての活動は地道な集客から始まりましたが、酒井さんは確かな手応えを感じていました。そして働き始めてすぐ、忘れられない出来事がありました。
「勤務初日に体験に来られたお客様が、その場で契約してくださったんです。初めて自分でクロージングまでやって契約が取れた。もう、嬉しくて泣きそうになりました。」
そのお客様は、何度もリバウンドを繰り返し、「もうリバウンドしたくない」という強い想いを持っていました。
「そこで自分の経験が役に立つ、と思いました。自分の経験をお伝えし、お客様の気持ちに親身に寄り添っていたら、自然と契約につながりました」
と酒井さん。
自身の30kg減量の経験が、お客様に寄り添う上で早速役立った瞬間でした。
現在は、そのお客様ともう1名、計2名のお客様を担当（※取材時）。
集客活動は続きますが、酒井さんの表情からは充実感がうかがえます。
「お客さんのためにどういうトレーニングが必要なのか、マニュアルではなく、その人の気持ちになって考える。それを提供することを意識しています」
「セッションしている時も、ポスティングしている時も、勉強している時も、僕は今めちゃくちゃ楽しい。楽しくてしょうがないですね！」
新店舗だからこそ、「自分がやらなければ成果が出ない。でも、やった分だけ成果が出る」という環境も、酒井さんのモチベーションになっています。「1から作り上げていく楽しさを味わえるのが、すごくワクワクするところです」と語ります。
生活の変化: 仕事が楽しくて、目覚ましより早く起きる毎日
パーソナルトレーナーへの転職は、酒井さんの日常生活にも変化をもたらしました。
「前の会社では、朝、妻に起こしてもらって、結構憂鬱な感じで仕事に行っていました。でも今は、仕事に行くのが楽しみで、目覚ましが鳴る前に勝手に目が覚めちゃうんです」
もちろん、経済的な変化もありました。
出版社時代に比べて収入は下がり、専業主婦だった妻も働きに出るなど、家族の協力は不可欠です。
「1からになるということで、経済的な不安は妻にもありました。それでも応援してくれています」
と、酒井さんは感謝の気持ちを語ります。
それでも、今の酒井さんを突き動かしているのは、この仕事の「楽しさ」と「やりがい」です。
未来: 自分のジムを持つという夢へ
現在の目標は担当するお客様を増やし店舗を盛り上げることですが、その先にはさらに大きな夢を描いています。
「かたぎり塾にはフランチャイズ制度があるので、それを使って自分も店舗を出したいと考えています。その先には、自分の名前が入ったジムを作りたいですね」
自身の経験を活かし、体と心を変えることの素晴らしさを多くの人に伝えたい。その想いが、酒井さんの原動力です。
メッセージ: 「変われる」ことを伝えたい
最後に、酒井さんから、これからパーソナルトレーナーを目指す人や2ndPASSを検討している人へのメッセージです。
「入学しようかどうか、すごく皆さん悩むと思うんですね。だけど、僕自身、実際にセカンドパスに入って変わりましたし、間違いなくプラスに働くということは確実に言えます。」
「他のスクールを知らないので比較はできませんが、もし僕がもう一度選ぶとしても、スクール選びはセカンドパス一択だと思います。入学から就職まで、本当に手厚くサポートしてもらいましたから。本当にありがとうございました」
40歳、未経験からの転職という大きな壁を乗り越え、「人生で一番楽しい」と語る酒井さんの姿は、年齢や経験に関係なく挑戦できること、そしてその挑戦が人生を豊かにすることを教えてくれます。
まとめ
24年間の営業職から一転、40歳でパーソナルトレーナーへの道を歩み始めた酒井和義さん。
自身のダイエット成功体験を原動力に、家族の支えと「失敗できない」という覚悟を持って2ndPASSに入学。
未経験ならではの苦労を仲間や講師と共に乗り越え、卒業後も続く手厚いキャリアサポートにも支えられ、現在はかたぎり塾のメイントレーナーとして、お客様に寄り添いながら「最高の楽しさ」を実感する毎日を送っています。
2ndPASSでは、酒井さんのような熱い想いを持った方を全力でサポートします。
