スポーツトレーナーに資格は必須?独学は可能?

2020年05月01日

スポーツトレーナーになりたい!まず第一に気になるポイントは、資格の取得ではないでしょうか。

ここでは、スポーツトレーナーの現状を踏まえながら、資格は必須なのか?独学は可能なのか?といったところを解説します!

スポーツトレーナーになるには?

1.スポーツトレーナーになるまでの道のりは?

スポーツトレーナーになる道は主に2種類です。1つは、スポーツトレーナーとしての知識やスキルの習得を目指す専門学校や大学の体育系の学部で勉強し、日本体育協会のアスレティックトレーナーやJATAC(NPO法人ジャパン・アスレチック・トレーナー協会)等の資格を取得するケースです。

2つ目は、国家資格である柔道整復師、鍼灸師、理学療法士、あん摩指圧マッサージ師としての知識、スキルの習得を目指す専門学校で勉強し、いずれかの資格を取得するケースです。

ここで注意したいことは、資格の取得後、すぐにスポーツトレーナーとして現場に立てる可能性は低いということです。求人などもほとんどない可能性が高いです。

スポーツトレーナーとして現場に立つには、実績と人脈が非常に重要なポイントとなります。まずはスポーツジムや治療院などに就職し、そこで経験と実績を積んだ後、大学や高校などへスポーツトレーナーとして派遣されて仕事を得るケースが多いでしょう。

2.スポーツトレーナーの資格事情

スポーツトレーナーは専門的な知識やスキルが必要な仕事ですが、実はスポーツトレーナーになるために必須の資格はありません。

ですが、専門的な知識やスキルを必要とするため、一般的には体育系の専門学校や大学で勉強し、日本体育協会のアスレティックトレーナーやJATAC(NPO法人ジャパン・アスレチック・トレーナー協会)等の資格を取得している人が多いです。

他にも、スポーツトレーナーの現場では試合や練習時に起こるケガ、スポーツ障害などへ対応する必要があるため、国家資格である柔道整復師・鍼灸師・理学療法士・あん摩指圧マッサージ師などの医療系の国家資格を持っている人も多いです。

おすすめ国家資格一覧!

1.柔道整復師

柔道整復師は、主に接骨院の先生やスポーツトレーナーとして、ケガへの対応、健康をサポートする専門家です。例えば、骨・関節・筋肉・腱・靭帯といった部分に急性の原因によって起こるケガ(骨折、脱臼、打撲、捻挫など)に対し、手術をせずに整復法や固定法といった専門的な治療を行います。

柔道整復師の資格を取得することで、テーピング技術や緊急時の処置などを活かし、スポーツトレーナーとして仕事の幅を広げることも可能です。またこういった対処だけではなく、回復するまでの継続的なサポートやパフォーマンスを向上させるためのトレーニングといったサポートも可能です。

柔道整復師の資格を取得するには、厚生労働省や文部科学省が認定した大学や専門学校、養成学校にて3年以上の通学が資格取得条件となります。また、試験に関しては年に1回実施されます。
その試験に合格すると、厚生労働大臣から認定証が送られ、柔道整復師として認められます。もちろん、スポーツトレーナーの現場で役立てることも可能です。

2.鍼灸師

鍼灸師は、鍼(はり)または灸(きゅう)を使い刺激を与えることで、自然治癒力を高め、病気の改善、予防といった健康回復を行う専門職です。実は、はり師ときゅう師は別々の資格になりますが、両方の施術を行う人が多いことから鍼灸師と呼ばれます。副作用が少ない施術であることから、老若男女、トップアスリートや妊婦さんまで幅広くニーズに対応できます。他にもリラクゼーション・美容・介護などの分野でも活かす事ができます。

鍼灸師の資格を取得することで、鍼やお灸を使い、疲労や痛みなどへのアプローチができます。鍼灸には、全身の様々な症状に対して効果が認められており、メンタル、身体面などのパファーマンスを高める事が期待できます。主にトップアスリート選手、スポーツ選手が試合の前後などで利用する事が多いようです。なので、スポーツトレーナーの仕事にも活かせる資格の1つと言えます。

鍼灸師の資格を取得するには、厚生労働省か文部科学省に認定された専門学校に3年以上通い、国家試験に合格することで資格の取得が可能です。

3.理学療法士

理学療法士は、病気・ケガ・高齢などで運動機能が低下してしまった状態にある人々に対して、運動機能の維持・改善などを目的としたサポートを行います。主に運動・温熱・電気といった物理的な手段を用いてサポートする専門職です。

動作の専門職である理学療法士の資格を取得することで、スポーツ時の痛みやケガなどの改善にアプローチができる施術が行えます。そのため、スポーツトレーナーの仕事にも活かせる資格の1つと言えます。

理学療法士の資格を取得するには、厚生労働省か文部科学省に認定された大学、短期大学や専門学校にて3年以上通い、国家試験に合格することで資格の取得が可能です。

4.あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、あん摩、マッサージ、指圧を行うことができる専門職です。原則、資格を持っていない場合はマッサージは行えません。スポーツトレーナー現場ではマッサージの需要が非常に高いため、この資格を取得することで、スポーツトレーナーの仕事の場が広がる可能性が高いでしょう。

あん摩マッサージ指圧師の資格を取得することで、痛みや疲労に対して専門的な立場でマッサージを行う事ができるようになるため、スポーツトレーナーの現場では、よりスポーツ選手のコンディションやパファーマンスへのアプローチが可能になります。その為、多くのスポーツトレーナーが取得している資格の1つとも言えます。

あん摩マッサージ指圧師の資格は、柔道整復師と同様に厚生労働大臣に認定されている資格です。その為、資格を取得をするには、厚生労働省か文部科学省が認定した専門学校に通う必要があります。しかし、あん摩マッサージ指圧師を目指せる専門学校は全国で約20校しかない為、資格取得前に情報収集が必要になります。

専門学校に3年以上通い、年に1度実施される試験に合格するとあん摩マッサージ指圧師の資格を取得し、働くことが可能になります。またスポーツトレーナーの仕事にも大いに活かせます。

独学も可能!おすすめ資格一覧!

1.日本体育協会・公認アスレティックトレーナー

日本体育協会・公認アスレティックトレーナーは、JSPO公認スポーツドクター、または公認コーチとの協力のもとで活動します。主に競技者の食などの健康管理やスポーツ外傷・障害の救急処置を目的とし、アスレティックリハビリテーション、体力トレーニング及びコンディショニングなどを行います。

公認アスレティックトレーナーの資格を取得するには、既にスポーツトレーナーであることが条件になります。もしくは、既にスポーツトレーナーとして活動している人に関しては、養成講座での勉強が必要です。そして、検定試験に合格する事で資格を取得できます。ただし、この場合は体育協会やスポーツ協会からの推薦が必要になるため注意が必要です。

またスポーツトレーナーとしての経験がなく、これから資格を取得したい人に関しては別の条件になります。日本協会認定の専門学校や大学で勉強し、検定試験に合格する必要があります。

2.認定アスレチックトレーナー:JATAC-ATC

認定アスレチックトレーナー:JATAC-ATCは、1995年に柔道整復師の団体が中心となって設立された「ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会」が認定している資格です。
主にスポーツ障害の予防を目的とされている点や、医療系国家資格を保持していないと取得できない資格のため、スポーツトレーナーの仕事でも大いに活きること間違いなしです。

資格の取得には、医療系国家資格を持ち、スポーツ科学の専門科目の単位を取得は必要です。もしくは指定の専門学校や大学、大学院を卒業後、指定の臨床医療系科目の単位を取得する必要があります。

スポーツトレーナーの仕事に活きることは間違いありませんが、資格の取得には時間を要するでしょう。

3.NATA認定アスレティックトレーナー

NATA認定アスレティックトレーナーは、NATA(全米アスレティックトレーナーズ協会)の公認資格です。アメリカのスポーツトレーナーの95%の人が取得していると言われ、この資格を取得するとプロスポーツトレーナーとしてアメリカで仕事ができます。

資格の取得には、アメリカに約350校ある指定された大学・大学院の卒業が必要です。また在学中に700時間程度のインターンシップも必要です。その後、英語の認定試験に合格することで資格を取得できます。

資格取得のハードルは高いですが、資格取得後はスポーツトレーナーとしてグローバルに仕事ができるでしょう。
また、外国人選手とコミュニケーションが取りやすい点から、国内のスポーツトレーナーとしての仕事の幅も広がります。

他にもスポーツトレーナーの仕事に活かせる資格で、acsm(アメリカスポーツ医学会)が認定しているacsm/ep-cという資格などもあるので、アメリカの資格に興味がある人は一度調べるのがおすすめです。

4.独学可能なスポーツトレーナーの資格一覧

・nesta-pft(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
・nsca-cpt(日本ストレングス&コンディショニング協会)
・jati-ati(日本トレーニング指導者協会)

医療系などの国家資格を取得したい場合、専門学校や大学で勉強し、国家試験に合格する必要があります。ですが、nscaやjatiといった民間資格の中には独学で取得を目指せるものもあります。中でも人気な資格は上記3つ、内2つはアメリカの資格ですが、japan支部があり取得も可能です。これらの資格はパーソナルの仕事でも活かせる種類のものなので、トレーナーとしての仕事の幅を広げるにはおすすめです。ですが資格によってはパソコンなどの通信機器で勉強できるものがあったり、独学での勉強方法の違いなどがあったりするため、資格の種類に応じてスケジュールを組むのがおすすめです。

近年では、民間のトレーナースクールなどもでき、スポーツトレーナーについて無料で相談などもできます。スポーツトレーナーの仕事を考えている方には無料で相談などを受けて、スケジュールを組むのがおすすめです。

詳しくはコチラ:https://2ndpass.jp/column/license/

スポーツトレーナーの将来性は?

1.スポーツトレーナーの現状

スポーツトレーナーの人気がは年々高くなっていますが、求人が少ないのが現状のようです。経験と実績がモノをいうスポーツトレーナーの仕事では、どうしてもベテランのスポーツトレーナーに人気が集中してしまいます。また、ベテランの人気スポーツトレーナーになると、年収1,000万程度になるようです。

日本では、プロとして収益が成り立っているスポーツがアメリカなどに比べて少ないという現状もあります。例えば、日本のプロ野球は12球団ですが、アメリカのメジャーリーグは30球団もあります。このことから考えても、日本ではアメリカなどに比べてスポーツトレーナーの求人がまだまだ少ないのが伺えます。

またアメリカでは、プロスポーツだけでなく、小学生クラブから社会人クラブに至るまでスポーツトレーナーの求人があるようです。こうした経緯から、スポーツトレーナーとして経験と実績を積むために、仕事を求めてアメリカへ行く日本のスポーツトレーナーも少なくないようです。

また例外として、芸能人やアーティストなどの専属スポーツトレーナーなどの仕事もあり、コンサートやツアーなどに帯同して仕事をすることもあるようです。

2.スポーツトレーナーの将来性は?

日本でスポーツトレーナーとして仕事をする場合、一度フィットネスクラブや整体院に就職する必要があるでしょう。そこで経験と実績を積んだ後、施設が提携している大学や社会人などのスポーツチームへ派遣されて仕事をするケースが多いようです。そして、地道に磨いてきたキャリアがあることで、プロの現場でスポーツトレーナーとして仕事をする上で有利になるでしょう。

ただ、東京オリンピックがあることもあり、日本のスポーツ業界も盛り上がりを見せています。各スポーツのレベルアップが求められる今、スポーツトレーナーの求人も増えていくでしょう。そして今後のスポーツトレーナーの将来性がオリンピックを機会に広がっていくことでしょう。

また高齢化に伴い、高齢者の健康維持や健康増進といった需要も高まる事が予想されるため、スポーツトレーナーの知識を活かせる仕事が増えると考えられます。今後は医療と連携する事で、リハビリや介護といった現場からのスポーツトレーナーの求人も増えてくると予想されます。

そして、女性がスポーツトレーナーとして仕事をする機会も増えてきています。スポーツトレーナーは実力があれば、スポーツ経験の有無や性別に関係なく仕事ができます。今後は、女性アスリートに対し、同性の視点からサポートをする女性スポーツトレーナーが増えることも考えられます。

まとめ

現状、スポーツトレーナーになるための必須資格はなく、誰でもなることができます。ですが、スポーツトレーナーの仕事は、専門的な技術力や指導力が必要です。そのため、こういった専門的な技術力や指導力がなければ、そもそもスポーツトレーナーとして仕事をすることもできません。専門知識を勉強するためにも、スポーツトレーナーを目指す人には以下の資格がおすすめです。

スポーツトレーナーにおすすめの資格一覧

・あん摩マッサージ指圧師(国家資格)

・柔道整復師(国家資格)

・鍼灸師(国家資格)

・日本体育協会・公認アスレティックトレーナー

・JATAC-ATC(認定アスレチックトレーナー)

・NATA認定アスレティックトレーナー

資格の種類はアメリカなども合わせると数多く存在しますが、現在活躍するスポーツトレーナーの9割が鍼灸師・柔道整復師の資格を保持しています。そのため、これらの資格を保持している方がスポーツトレーナーの仕事では有利と言えます。原則スポーツトレーナーに資格は必須ではありませんが、人の身体に触れて医療類似行為が必要なスポーツ現場では、やはり資格が必要になるでしょう。人気が高まってきているスポーツトレーナーを目指す方は、独学ではなく大学などで勉強をし、資格を取得することをおすすめします!