スポーツトレーナーの資格一覧!取得方法や受験条件を解説

資格_一覧 2020年08月01日

トレーナーにもさまざまな種類があります。一般のお客様にトレーニングや食事指導を行うトレーナーや、アスリートにトレーニング指導、ケアなどを行うトレーナー。後者に分類される「スポーツトレーナー」の職業の人は、さまざまなスポーツ資格を持っているのが特徴です。

 

今回は、そんなスポーツトレーナーが持っている有名な資格を紹介します!

【もくじ】

  1. スポーツトレーナーの資格を一覧で紹介!
  2. スポーツトレーナーが持つ民間資格
  3. まだまだある!自分にベストなものを見つけよう!
  4. 通学が基本

 

スポーツトレーナーの資格を一覧で紹介!

スポーツトレーナーの資格は、大きく2種類あります。1つは国家資格、もう1つは民間資格です。現在活躍しているスポーツトレーナーの多くは、国家資格や民間資格から1つ以上の資格を取得している人が多いのが現状。そのため最低1つは資格を取得することをおすすめします。(ごくまれに、資格を持たずに高いスキルを持って活動するスポーツトレーナーもいます)。

 

以下紹介する資格は、次の7種類です!

NO. 資格名 資格の種別
柔道整復師 国家資格
2 鍼灸師 国家資格
3 理学療法士 国家資格
4 あん摩マッサージ指圧師 国家資格
5 日本体育協会・公認アスレティックトレーナー 民間資格
6 認定アスレティックトレーナー:JATAC-ATC 民間資格
7 NATA認定 民間資格

 

では実際に、こうしたスポーツトレーナーが持つ国家資格・民間資格の取得に、何が必要なのか。大学や専門の学校に行く必要があるのかなど、ひとつひとつ見てみましょう!

 

スポーツトレーナーが持つ資格①柔道整復師 

 

柔道整復師は、主に接骨院の先生やスポーツトレーナーとして、ケガへの対応、健康をサポートする専門家です。

 

簡単に説明すると、骨・関節・筋肉・腱・靭帯といった部分に急性の原因によって起こるケガ(骨折、脱臼、打撲、捻挫など)に対し、手術をせずに整復法や固定法といった専門的な治療を行います。

 

スポーツの現場では、ケガはつきもの。スポーツにおけるケガを防止してパフォーマンスを高めるためのトレーニングだけでなく、大小さまざまなケガのケアをして、スポーツの現場に戻れるためのサポートもスポーツトレーナーには求められます。柔道整復師の資格を取得する方法

 

柔道整復師は、「柔道整復師国家試験」というものに合格する必要があります。この試験の受験条件のひとつに「柔道整復師養成施設」である専門学校・大学を卒業していること、というのがあるのです。そして、各学校で3年間以上(大学なら4年間)かけて必要な知識・スキルを学び、認定実技試験に合格して卒業する必要があります。

 

柔道整復師の勉強で学ぶこと

スポーツトレーナーとして、スポーツ選手がケガをしたときのテーピング、リハビリのサポートをするには、人体のことを知らないといけません。柔道整復師の勉強過程では、解剖学や生理学といった基礎。そして柔道整復師がおこなう整復法、固定法と呼ばれる実技について勉強します。

 

柔道整復師の試験と合格率

柔道整復師の国家試験は、毎年3月頃に実施されます。試験は筆記で行われ、大学・専門学校で学んだ全11科目に関する問題が出題されるのが主な流れです。ちなみに、2019年3月に実施された試験では、受験者数は6,164名で合格者数は4,054名。合格率は65.8%でした。

 

試験は新卒(卒業見込みの大学・専門学校生)と既卒(すでに大学・専門を卒業した生徒)とが一緒に受験しますが、新卒の合格率は86.1%、既卒の合格率は26.3%だったとされています。在学中にしっかり勉強しているかどうかが、合格のカギを握っていると言えますね。

スポーツトレーナーが持つ資格②鍼灸師

 

鍼灸師は、鍼(はり)または灸(きゅう)を使い刺激を与えることで、自然治癒力を高めて病気の改善、予防といった健康回復を行いスポーツ現場でも活躍する専門職です。はり師ときゅう師は別々の資格ですが、勉強過程で両方を学ぶケースが多いことから、まとめて鍼灸師と呼ばれています。

 

一見スポーツとは関係があまりなさそうに見えますが、野球やサッカー、水泳などのトップアスリートでも鍼灸を活用する選手が少なくありません。メンタルやフィジカルのケアでも、鍼灸師をスポーツ現場で活かせるシーンは多く、「スポーツ鍼灸」として日本では1990年の長野冬季オリンピックを機に注目され始めたと言われています。

 

鍼灸師の資格を取得する方法

 

鍼灸師の場合も、柔道整復師と同じで国家試験に合格することで、資格を取得できます。国家資格を受験するためには、鍼灸系の専門学校か、鍼灸の学科がある大学・短大に通う必要があるのも同様です。

 

各学校で養成課程を修了することで、国家試験の受験資格を得られます。鍼灸師は2つの資格を合わせた名称なので、両方の資格が欲しい場合、両方の試験を受けなくてはいけません。ただし、鍼灸師の試験は共通科目があり、一方で受けた科目は免除されます。

 

鍼灸師の勉強で学ぶこと

 

鍼灸師は東洋医学をベースとします。解剖学や生理学など、人体に関する基礎的な勉強をしつつ、鍼灸師ならではの「はり」「きゅう」による治療法も学びます。身体にある経穴(ツボ)と呼ばれる場所に処置を施し、自然治癒力や免疫力を高めることができると言われています。

 

鍼灸師の試験と合格率

 

鍼灸師の国家試験は、例年2月下旬に行われます。1問1点の筆記試験が合計150問出題されて、90点以上を取ることができれば晴れて合格です。だいたい6割以上の合格率ということですね。

 

2020年2月に実施された試験では、はり師の合格率は73.6%、きゅう師の合格率は74.3%でした。2018年は57.7%とやや低めの数字でしたが、例年70%前後が一般的なようです。

 

 スポーツトレーナーが持つ資格③理学療法士

理学療法士

理学療法士は、運動機能の維持・改善などを目的としたサポートを行います。英語名のPhysical Therapistの頭文字を取って、PTと呼ばれることもあります。

 

病気・ケガ・高齢などで運動機能が低下してしまった人々が対象でスポーツの現場だけでなく、病院で活躍する人も多いです。海外ではリハビリを行うピラティスの人が理学療法士の資格を持っていることもあり、医療・スポーツどちらの現場で活躍したい人にもおすすめの資格と言えます。

 

ちなみに、2nd PASSにも理学療法士の資格を持っている生徒さんがたくさんいます。理学療法士の用いる治療法は、運動療法以外にも温熱療法、電気療法といった手段が挙げられます。

 

理学療法士の資格を取得する方法

 

鍼灸師、柔道整復師と同様に、国家試験に合格することが必要です。国家試験の受験には、専門学校・大学・短大など理学療法士の養成校で3年以上勉強し、養成課程を修了する必要があります。理学療法士と似ている資格である「作業療法士」を持っている場合、養成校で2年以上学べば受験資格を得られるのが特徴です。

 

国家資格の場合、「基本的に養成校で3年以上学ぶ」「養成課程を修了して国家試験を受験する」という流れはほぼ一緒です。

 

理学療法士の勉強で学ぶこと

 

理学療法士のカリキュラムは、一般的に1年生では解剖学・生理学など医学的な基礎を学びます。2年生からはさらに整形外科学、神経内科学など内容はより専門的になり、3年生で臨床実習も交えて勉強します。

 

人体や治療法を学ぶのはもちろん、対人コミュニケーションを磨くためにグループワークなど、集団学習を大事にする学校も多いです。

 

理学療法士の試験と合格率

 

理学療法士の試験の開催時期は、2月下旬〜3月上旬の間です。養成課程の修了時期が同じため、国家試験のタイミングもこの時期に集中するようですね。理学療法士は試験のボリュームが結構多く、一般問題160問、実地問題40問の合計200問を受けます。

 

午前と午後とでそれぞれ2時間40分かけて、100問ずつ解いていくので、試験はほぼ1日がかり。しっかり準備していかないとスポーツよりも疲れてしまいそうですね。

 

合格基準は、総得点の6割程度とされています。ただし実地問題で最低3割程度は得点しないといけません。2020年に実施された第55回試では、12,283名が受験して10,608名が合格。合格率は86.4%でした。他の年度も合格率は8割以上のため、養成課程をしっかり勉強していれば、合格は難しくありません。

  

    スポーツトレーナーが持つ資格④あん摩マッサージ指圧師

按摩マッサージ師

 

あん摩マッサージ指圧師は、あん摩、マッサージ、指圧を行うことができる専門職です。スポーツ現場に限らず、エステサロンなどでも「マッサージ」という言葉を目にしますが、原則この資格を持っていない場合、マッサージと称した治療は行えません。

 

アスリートは大半の選手が、大小さまざまな痛みをスポーツの現場で抱えています。その緩和やケアのために、マッサージの技術はとても重要です。スポーツトレーナーにも、ストレッチや施術といったケアの一環として、マッサージの手法を取る人が多くいます。

 

あん摩マッサージ指圧師の資格を取得する方法

 

あん摩マッサージ指圧師の資格取得方法も、他の国家資格と同様です。あん摩マッサージ指圧師の養成施設に認定された大学・短大・専門学校・養成所などで3年以上勉強し、養成課程を修了します。そして卒業前に実施される国家試験を受験して、合格することで資格の取得ができます。

 

卒業後はスポーツトレーナーだけでなく、治療院、病院、福祉施設などに就職する人が多いです。

 

あん摩マッサージ指圧師の勉強で学ぶこと

 

あん摩マッサージ指圧師では、まず人体の基礎内容である解剖学・生理学・心理学・栄養学・生物学などを学びます。そして疾病の成り立ちや予防法、指圧などの専門分野の勉強を経て、臨床実習で施術やカウンセリングの技術を磨きます。

 

あん摩マッサージ指圧師の試験と合格率

 

あん摩マッサージ指圧師の国家試験は、2月〜3月で実施されます。試験内容は主に筆記で、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学など、カリキュラムで学んだ合計12科目から出題されます。試験問題は合計150点満点で、90点以上(得点率6割)で合格できます。

 

2020年3月に実施された試験では、1,432人受験したうちの1,213人が合格。合格率は84.7%でした。他の資格と比べて受験者数は少ないものの、スポーツに限らず様々な現場で活かせる資格です。

 

スポーツトレーナーが持つ民間資格

スポーツトレーナー

ここからは、スポーツトレーナーが多く持つ「民間資格」をご紹介します!

 

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)

 

ひとつ目は、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)です(以前まで、協会の名称は「日本体育協会」でした)。JSPOはスポーツトレーナーに限らず、スポーツ施設のマネジメント資格や、コーチの資格も発行している公益財団法人です。

 

日本では、明確に「スポーツトレーナー専用の国家資格」というものがありません。スポーツトレーナーを目指す人は、スポーツに関する周辺知識を学べるさまざまな資格を学び、活動の足がかりにしています。

 

日本体育協会の公認アスレティックトレーナーは民間資格ですが、スポーツトレーナーを目指す人にとって、もっとも有名な資格として知られています。

 

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得する方法

 

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーは、現役スポーツトレーナーの方と、これからスポーツトレーナーを目指す人とで取得の方法が少し異なります。ここではこれからスポーツトレーナーを目指す人の方法をご紹介しましょう。

 

まず、日本スポーツ協会認定の専門学校・学校へ通います。協会で掲載されている「認定校一覧」のうち、AT(アスレティックトレーナー)の項目に該当する学校・学科に通うことで、講習や一部の試験が免除され、試験を受けることが可能です。

 

日本スポーツ協会の認定校一覧https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/katsudousuishin/doc/tekiou/tekiou_shounin.pdf

 

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの勉強で学ぶこと

 

日本体育協会・公認アスレティックトレーナーの資格取得で学ぶ内容は、通学する学校で違いがあります。共通しているのは、スポーツ選手のケガ・障害の予防法、リハビリテーション、トレーニング方法、健康管理、応急処置などです。

 

国家試験では比較的「ケア」に重点を置いた知識がメインでしたが、この資格ではトレーニングなど「パフォーマンス向上」に関する知識も勉強します。

 

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの試験と合格率

 

日本体育協会・公認アスレティックトレーナーの試験はおもに筆記で、理論試験(基礎)が110問、理論試験(応用)が110問、合計220問出題されます。試験時間はそれぞれ2時間30分ずつなので、一般的なスポーツの試合よりも長丁場になりますね。

 

試験の合格率は発表されていません。2019年度の合格者数は、合計355名で、うち免除適応コース(認定校に通って認定試験を受けた人)は301名でした。噂では、認定試験の合格率は10%程度と非常に低いんだとか。

 

スポーツトレーナーは年々目指す人は増えているものの、狭き門でもあります。この合格率の低さにも、それが表れていますね。

 

 ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナー

 

アスレチックトレーナー、アスレチックトレーナーと呼ばれる資格は、実はまだあります。そのうち日本で発行されているのが、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーとここで紹介する「ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナー」(JATAC-ATC)です。

この資格は、国家資格を持っている人が並行して取得しやすいという特徴があります。国家資格+ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナーの組み合わせで、スポーツトレーナーを目指すという感じです。

 

ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナーの資格を取得する方法

 

ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナーの取得には、試験がないという特徴があります。ただし、取得条件は非常に厳しいです。

 

 

ちなみに、必要単位は通信教育等で取得することもできます。

 

ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナーを得るメリットは?

 

ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナーを取得すると、国内および海外の研修会に参加する資格が得られるなど、スポーツや医療現場の最前線を知る機会に恵まれます。

 

この資格を取りにいく!というよりも、他の専門知識を学んで資格を取得するついでに、ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 認定アスレチック・トレーナーを取得する。そしてスキルの幅を広げるチャンスを掴みスポーツの現場に活かす、と捉えてみましょう。

 

NATA公認アスレティックトレーナー

  

国内ではなく、海外で発行されている「アスレティックトレーナー」の資格もあります。それがNATA公認アスレティックトレーナーです。1950年に設立された全米アスレティックトレーナーズ協会(NATA)が発行する資格で、世界のスポーツ現場で活躍するトレーナーにとっては非常に有名な資格とされています。

 

アメリカで活躍するスポーツトレーナーの、90%以上が持っているとも言われるこの資格。スポーツトレーナーとして国内外で広く活躍したいと考えている人にとっては、無視できない資格といえるでしょう。

 

NATA公認アスレティックトレーナーの資格を取得する方法

 

NATAと提携している大学のAtheletic Training学部に入学し、カリキュラムを修了することで、NATA公認アスレティックトレーナーの取得条件が得られます。カリキュラムには一定時間のインターンシップも必要で、その時間も約800時間とかなり膨大です。

 

ちなみに、提携先の学校数は全米で約350校あります。それだけこの資格が、アメリカでは広く浸透しているとわかりますね。

 

所定のカリキュラムを修了したあと、認定試験を受ける必要があります。試験は筆記試験、実技試験、シミュレーション試験の3種類。試験は2ヶ月ごとに開催されており、1年以内にすべて突破しないといけません。

 

もしも1年以内にクリアできない場合は、たとえ2種類の試験を合格していても、はじめから試験を受ける必要があるのです。

 

まだまだある!自分にベストなものを見つけよう!

スポーツトレーナーに活かせる民間資格は、アスレティックトレーナー以外にもあります。JATIやNASM、JHCAなど多数あるなか、代表的なのは「NSCA-CPT」と「NESTA -PFT」というアメリカの資格です。

 

NESTAとNSCAではスポーツ分野の中でも「パーソナルトレーナー」に必要な解剖学、栄養学、トレーニング理論などが学べます。アメリカの資格ですが日本で取得が可能。2nd PASSでも、スクール内の試験以外にNESTAとNSCAの取得にも対応した勉強も出来ます。

Nesta_2ndPASS

2020年6月より2nd PASSはNesta認定アカデミーとなり、公式にNesta対策講座を行っております。

 

これらの資格で学べるトレーニング、施術の知識はジムやインストラクター、スポーツの現場で活かせる人も多くいます。そのため既にスポーツの分野でお仕事をされている方にもおすすめの資格と言えます。実際、2nd PASSスクールには現役でスポーツトレーナーの仕事をしている生徒さんもいます。

 

パーソナルトレーナー関連の資格が、スポーツの現場に活かせることも多いです。年収やキャリアアップの為にも資格をとることはおすすめですので、働きながら資格取得やトレーナーの勉強をしたい人は、こうした民間資格もチェックしてみましょう!

→パーソナルトレーナーの資格は独学で取得可能?10種類で徹底検証https://2ndpass.jp/column/license/

 

通学が基本

 

スポーツトレーナーの資格の大半は、国家資格であれ民間資格であれ各団体が認定する学校に通うことが前提です。各資格を発行する学校では、スポーツ団体とのコネクションもあることが多く、スポーツトレーナーとして就職するのに有利とも言われています。

 

実際に自宅や通学できる範囲で、スポーツトレーナーの資格を学べる大学や学校を調べてみましょう!現在の仕事の都合で通学が難しい人は、独学で取得できる民間資格から勉強するなど、別のアプローチからスポーツトレーナーの道を模索すると良いでしょう。