パーソナルトレーナーはさまざまなジムで働いています。働き方に応じて、勤務体系や給与実態もバラバラ。これからパーソナルトレーナーを目指す人たちは、まず「彼らがどんなジムで働いているのか」を知ると、具体的な目標が描きやすくなるでしょう。
今回はパーソナルトレーナーの働き方を軸に、パーソナルトレーナーのいるジムとはどんなものかを解説します!記事の後半では、実際に2ndPASSを卒業し、パーソナルトレーナーとなった方々のインタビューコラムを掲載しています。
より具体的なトレーナー像として、ぜひ参考にしてみてください。
パーソナルトレーナーがいる3種類のジム
まずパーソナルトレーニングとはマンツーマンでお客様にそれぞれにとって効果的なダイエットやトレーニング指導を行う仕事を言います。
パーソナルトレーナーがいるジムと聞いてまず、皆さんが思い浮かべるのはやはり「パーソナルトレーニングジム」でしょう。しかしそれだけが、パーソナルトレーナーの職場ではありません。パーソナルトレーナーがいるトレーニングジムは、大きく次の3種類に分けられます。
(1)パーソナルトレーニングジム
パーソナルトレーナーのいるジムで、真っ先に思い浮かべる場所でしょう。マンツーマンのトレーニング指導に特化した設備で、お客様のダイエットやトレーニング指導を行う。それがパーソナルトレーニングジムの特徴です。
パワーラックやスミスマシン、ダンベルといったトレーニング器具。ジムによっては有酸素用のマシンなど、一般的なフィットネスクラブの店舗では見られないトレーニング器具があることも多いです。
フィットネスクラブにはないパーソナルトレーニングジムの主な特徴を2つあげます。
- 1つ目は個室型のプライベート空間でのトレーニング。
- 2つ目はお客様それぞれのペースや時間のご希望に合わせた筋肉トレーニング。
個室型のプライベート空間のおかげで、お客様は周囲を気にせず思いっきりダイエットに向けた運動ができます。いわゆるマッチョばかりの空間では、トレーニング初心者のお客様にとってジムに通うのは少なからずハードルを感じるもの。周りの目を気にせずダイエットに向けたトレーニングができるというのは特に女性のお客様にとっても大きなメリットです。
またお客様のライフスタイルに合わせたトレーニングや食事の指導も大きなメリットの1つ。
「これからダイエットを始めたい」トレーニング初心者の方から、
「普段から鍛えているけれども、筋力アップして身体に磨きをかけたい」という方まで
男性、女性問わず幅広いタイプのお客様がパーソナルトレーニングに通われます。
それぞれのタイプのお客様に対して
「この人の身体にぴったりな効果的なトレーニングは何か?」
「筋肉をつけるためのプロテインは一日にどれくらい飲むようおすすめするのか?」
などのアドバイスをトレーナーは指導します。
「なりたい身体」を手に入れるため、効果的かつ効率の良いトレーニングメニューをパーソナルトレーナーが提供することで、途中で挫折してしまう人が多いダイエットを成功に導くのです。
こうしたメリットから人気が出て、数年でパーソナルトレーニングジムの店舗数は都内から全国で急増しました。パーソナルトレーニングジムで働くトレーナーは、大半がジムに所属している店舗スタッフです。
正社員と似た待遇で働きますが「固定給+セッション数」に応じた給料や「セッション数のみ」で給料が決まる完全歩合制など、給与体系は店舗によってかなり違います。
パーソナルトレーナーの「能力」のバラつきが、問題になるケースも
パーソナルトレーニングジムで働くトレーナーは、未経験から実績を積んでいる人も少なくありません。トレーナー目線で見ると、いちからお客様の身体をみて、ダイエット指導の経験を積めるというメリットがあります。
しかしお客様目線で見ると、スタッフごとに知識・経験などトレーニングの質にバラつきが出るというデメリットは否定できません。多くのパーソナルトレーニングジム店舗では、現場に立つ前の研修として、トレーナーにダイエットやトレーニング指導法・カウンセリング・営業といったノウハウを伝えます。
一方で急拡大したパーソナルトレーニングビジネスで、パーソナルトレーナーの力量に大きくバラつきが生まれました。トレーナーの力量は主に以下の3つが挙げられます。
- 解剖学をはじめとした人体、筋肉の知識。根拠に基づいた効果的なトレーニング指導
- お客様に合わせたトレーニングメニューの作成能力
- カウンセリングやメンタルケアに欠かせないコミュニケーション力
トレーニングセッション数と料金によって報酬が決まるパーソナルトレーナーにとって、こうした基礎的な知識の差が、稼げるトレーナーと稼げないトレーナーの差に関係していきます。
(2)フィットネスクラブ
「ジムでトレーニングをしている」と言うと、多くの人々はフィットネスクラブに行くことを想像するでしょう。ズラリと並ぶ有酸素マシンに、大勢が入れるレッスンスタジオにプールエリア。筋トレ用のマシンエリアとフリーウェイトエリア。フィットネスクラブはトレーニングに欠かせない設備の大半が揃っています。
そして大手フィットネスクラブでは、パーソナルトレーニングを受けるサービスもあるのです。店舗にあるパーソナルトレーナーの申込み受付で予約をすることで、トレーニングエリアでのパーソナルトレーニングを受けることができます。
フィットネスクラブで働くパーソナルトレーナーは、「業務委託契約」と「ジム所属のスタッフ兼パーソナルトレーナー」の2種類。
業務委託契約のパーソナルトレーナーはトレーニングジムと契約し、1セッションあたり20%程の料金を手数料としてジムに支払います。契約条件にはトレーナー資格や勤務経験などが必要なので、未経験者がいきなり業務委託契約でパーソナルトレーナーになることはほぼありません。
フィットネスクラブスタッフからのパーソナルトレーナーは、狭き門でもある。
ジム所属のスタッフでパーソナルトレーナーを兼任する場合は、店舗が用意する研修プログラムなどを受け、試験に合格する必要があります。ジムによってその内容はさまざま。
フィットネス業界で働き始める場所として、もっともメジャーな場所のひとつがフィットネスクラブです。フィットネスクラブの求人からパーソナルトレーナーを目指すのはひとつの有効な手段といえるでしょう。
しかしフィットネスクラブは社員も多いため、「パーソナルトレーナーになりたい!」と言っても、すぐに研修を受けられるわけではありません。数少ない切符を、手に入れるための覚悟が必要です。
(3)レンタルジムでパーソナルトレーニングを提供する
フリーランスのパーソナルトレーナーは、働き方が多種多様です。パーソナルトレーニングジムと契約した活動やフィットネスクラブとの契約。この2つの他にもレンタルトレーニングジムを活用したパーソナルトレーナーの働き方があります。
レンタルトレーニングジムはトレーニング用の設備が整ったレンタルルームです。1時間2,000円などの料金を支払い、ジムを予約してお客様にダイエット指導をします。
収入面は期待できるものの、個人の集客力が求められる。
レンタルジムのいいところは、パーソナルトレーニングジムやフィットネスクラブと比べて手数料が低く抑えられる点です。(レンタルジムの利用料金、業務委託契約の手数料は店舗によって異なるので、コスト面が逆転することもあります)
お客様の時間の都合に合わせて近くのレンタルジムに変えることもできるので、「今日は池袋、明日は新宿で指導する」といった柔軟な対応も可能です。能力の高い人気パーソナルトレーナーなら、高収入を狙うことも不可能ではありません。
フリーランスのパーソナルトレーナーは1回のトレーニングを安い料金から高い料金へ設定することが自由にできます。もちろん相場を考えて、自分のトレーニングの効果や実績を用いて料金設定を行います。1セッションあたりのトレーニング料金に見合った価値を提供することがそのトレーナーの年収に繋がります。
収入例を具体的に考えてみましょう
フリーランストレーナーの1セッションあたりの金額は5,000円~10,000円と人それぞれ幅が広いです。
例えば1セッション5,000円の値段で料金設定した場合、1ヵ月に100セッション行うと50万円の売り上げとなります。そこからレンタルジムの費用(仮にここでは2000円とします)を差し引くと30万円が収入となります。
1か月に100セッション行うには月に20日働くとして1日に5セッションで行う計算になります。1セッションはだいたい1時間~1時間半になるので1日の実働時間は5~7.5時間となります。
100セッションするときのお客様の数は約13人となります。これは約13人のお客様がそれぞれ週2回のトレーニングをした場合の計算となります。
一方で、レンタルジムで活動する場合は「個人の集客力」が必須。SNSやYouTube、ホームページなどウェブでの集客。口コミなど人づての集客。どちらもしっかりこなさなくてはなりません。
*「どうすれば効果的なSNS発信ができるのか」に関しては、2ndPASSのYoutubeチャンネルにてWebマーケティングに詳しいパーソナルジム経営者にインタビューした動画があるので、宜しければ参考にしてみて下さい!
2ndPASSを卒業生トレーナーは、どんなジムで働いているの?
ここまでは、一般論として「パーソナルトレーナーが働いているジム」の特徴を解説しました。こうなってくると、実際に働いているパーソナルトレーナーのことも聞いてみたいですよね。
ここからは、2ndPASSを卒業した生徒さんが、どんなジムでパーソナルトレーナーとして活躍しているのかを見てみましょう。各生徒さんのインタビューのURLを掲載するので、詳しく知りたい方はそちらもチェックしてみてください!
(1)小瀬川祐一さん 東京校3期生
小瀬川さんは大学時代、システム関係の学科を専攻。IT企業に就職したものの、学生時代から続けていたトレーニングを活かせる道を模索していました。2ndPASS卒業に合わせて、勤めていた企業を退職。
卒業後は株式会社サウンドMBジャパンに転職。セサミスポーツクラブ大船店で、加圧トレーニング主体の個人指導を担当することとなりました。
(2)喜屋武直人さん 大阪校9期生
喜屋武さんは沖縄出身。かつての沖縄は、長寿県として知られていました。しかし今では、下から数えたほうが早いんだとか(2015年厚生労働省発表、都道府県別平均寿命 男性36位、女性7位)。
喜屋武さんの祖母も、体調不良から健康的な生活を送れなくなってしまいました。もともとトレーニングが好きだった喜屋武さんは、健康でいることの大切さを痛感しました。2ndPASSを卒業後は、美尻・美脚専門のパーソナルトレーニングジム「navis」に入社。日々、お客様の美と健康を支えるお手伝いをしています。
(3)木内康介さん 東京校9期生
木内さんは、工場勤務や飲食店といった職業を経て、パーソナルトレーナーになったキャリアの持ち主です。幼少期からサッカーが好きで、身体を動かす仕事に就きたいと考えた木内さん。2ndPASS入学前にフィットネスクラブに入社して、現場の雰囲気を学びました。
知識がないところから、猛勉強を重ねた木内さん。卒業後は東京の飯田橋・田町を中心に店舗展開をする、パーソナルトレーニングジム「BiP」でトレーナーデビューを果たしました。
(4)川手勝貴さん 東京校9期生
2ndPASSを卒業後、すぐにフリーランスとして活動を始める生徒さんもいます。川手さんは大学時代からテニスをしており、プロを目指すジュニアのコーチも担当していました。アスリートを指導しつつも、老若男女を問わずトレーニング指導ができる人材になりたい。そう考えた川手さんのたどり着いた答えが、パーソナルトレーナーでした。
パーソナルトレーナーであると同時に、川手さんは「農家」でもあります。接点のない2つの職業で、多彩な才能を発揮する川手さん。彼を見ていると、副業ならぬ「複業」でも、パーソナルトレーナーとして活動することは不可能ではないことが分かります。
(5)前田剛希さん 東京校4期生
フリーランスのパーソナルトレーナーのみの収入で活躍を見せる前田さん。2ndPASS入学前はトレーニング経験もほぼなく、長年続けていたサッカーや水泳も、決して上手ではありませんでした。偶然スポーツ系の大学を卒業していたという経歴から、それを活かすためにトレーナーの道へ。
2ndPASS入学前に、加圧系トレーニングのジムへと転職。2ndPASS卒業後は池袋のレンタルトレーニングジムにて、フリーのパーソナルトレーナーとして独立しました。
更に2020年8月より前田さんは弊社パーソナルトレーナー養成スクール「2ndPASS」の講師としてもご協力頂いております!
どこでも活躍できるパーソナルトレーナーを目指そう
ここまで、パーソナルトレーナーが働いているジムを紹介していきました。大まかに言えば、パーソナルトレーナーは「パーソナルトレーニングジム」「フィットネスクラブ」「レンタルトレーニングジム」といった場所でそれぞれ活動しています。(ここにはありませんが自分でジムを経営するという道もあります)
未経験からパーソナルトレーナーを目指す人は、パーソナルトレーニングジム、フィットネスクラブのスタッフという道からスタートするのが一般的でしょう。
そこから技術を積み重ね、効果的なトレーニング指導力・コミュニケーション力・集客力を兼ね備えることができたパーソナルトレーナーは、どのジムで活動しても高い評価を得られます。
みなさんは、どのようなライフスタイルのパーソナルトレーナーになりたいですか?それをイメージしつつ、目標とするジムで活躍できるパーソナルトレーナーを目指していきましょう!
パーソナルトレーナーの就職や転職をお考えの方は、弊社パーソナルトレーナー養成スクール「2ndPASS」は無料相談を行っています。
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