公開日:2020.10.19

最終更新日:

JATI-ATI資格とは?トレーナー資格の紹介

資格

民間資格・国家資格を問わず、パーソナルトレーナー資格はたくさんあります。特に民間資格は、フィットネスの本場・アメリカをルーツに持つ団体が多いです。

そのなかでも、日本の団体が発行している資格で、非常に有名なのがJATI(日本トレーニング指導者協会)が発行している「JATI-ATI」という資格。今回はそんなJATI-ATIの資格の概要や取得難易度・費用、種類などをまとめて解説します!


JATIとはどんな団体?どんな資格?

JATIとは

まずはJATIという団体について説明します。


JATI(正式名称:特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会)は、2006年4月に設立。同年8月に特定非営利活動法人の認可を受けました。

英語表記がJapan Association of Training Instructorsであり、その頭文字をとって「JATI(ジャティ)」となっています。

全国のトレーニング指導に励む人々が、トレーナーとしての技術や技能を高めること。そして交流の輪を広げ、情報交換・議論を深める場所を作りたい。そう願う国内11名のメンバーが、JATIの発足を決意。それに賛同した5名を加えた16名のメンバーを発起人として、団体が設立され現在にいたります。

JATIは現在、次の3つの事業を営んでいます。

  • 資格認定事業(JATIの発行資格の講習会・認定試験・テキストの監修など)
  • 教育・研修事業(資格を取得した指導者向けの研修会・交流会を実施)
  • 研修・国際事業(最先端の研究や情報の調査、海外団体との交流)

JATIが発行している3種類の資格

JATIはおもに、次の3資格を発行しています。

  • JATIーATI(JATI認定トレーニング指導者)
  • JATIーAATI(JATI認定上級トレーニング指導者)
  • JATIーSATI(JATI認定特別上級トレーニング指導者)


JATIの資格は、英検や漢検のように「飛び級して上位資格の認定試験を受ける」ことができません。

  • JATI-AATIを取得する場合、JATI-ATI取得後に3年以上のトレーナー実務経験があり、CPR・AEDの講習を実習済みであること。
  • JATI-SATIを取得するには、JATI-AATI取得後に5年以上の実務経験を経験していること。さらに10年以上の運動指導歴か教育歴を持ち、満35歳以上でないといけません。



パーソナルトレーナーをこれから目指すという方の場合、いきなりJATI-SATI(上級トレーニング指導者)を目指すとなると気の遠くなる時間がかかります。まずはJATI-ATIを取得して、じっくりキャリアを磨くという段取りを踏むようになるでしょう。

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JATIの3資格は何がどう違うの?

もう少しだけ、JATIが発行する3資格の立ち位置について説明していきましょう。

(1)JATI-ATI(JATI認定トレーニング指導者)


JATIにとっての「基礎資格」という位置づけの、JATI-ATI。トレーニングを指導する側として、必要な知識・スキルを持っている人という位置づけです。

  • スポーツ選手
  • 一般人向けのトレーニング指導
  • インストラクター
  • パーソナルトレーナー

などを想定しています。

(2)JATI-AATI(JATI認定上級トレーニング指導者)


JATIの「上位資格」であるJATI-AATI。高い知識・スキルを持っている前提で、後進の指導者になるべき人材という位置づけになっています。

現場に立つトレーニングコーチやパーソナルトレーナーを加え、大学や専門学校での教育担当者を想定しています。

(3)JATI-SATI(JATI認定特別上級トレーニング指導者)

JATIの「最上位資格」であり、長い実務経験を重ねてはじめて取得条件が揃うJATI-SATI。この資格では後進の育成に加え、業界の社会的地位向上を担う人材という役割も求められます。

教育機関の指導責任者、国際レベルのアスリートにも対応できるコーチ、国内トップレベルのパーソナルトレーナーといった人材像が想定されています。

JATIは各段階の資格は、「この資格所有者には、こういう人材になってほしい」とそれぞれトレーニング指導者の定義づけがされています。いつかはJATI-SATIを取得して、トレーニング現場を越えた活躍の場を目指す。そういう目標を持てるのは、この資格の魅力と言えるでしょう。

JATIの基本資格「JATI-ATI」を取得する流れ

資格試験 JATI

JATI-ATIを取得する場合、まずはこの流れを理解しておきましょう。

  1. JATIに入会し、個人正会員となる
  2. 毎年8月頃に開催される養成講習会を受講し、ワークノート(自己学習課題)を提出する。
  3. 毎年10月〜3頃に行われる「全国共通トレーニング指導者認定試験」に合格する



JATI-ATIの資格養成講習会は

  • 「一般科目」2日(15.5時間)
  • 「専門科目」2日(15.5時間)

の合計4日間で開催されます。認定試験の中身も、一般科目と専門科目の2科目を受験して、両方合格することが必要です。

ちなみに、養成講習会は次の条件のいずれかを満たしている必要があるので注意しましょう。

 4 年制大学卒業者(卒業見込みを含む)

 短期大学及び専門学校(専修学校専門課程 2年制以上)卒業者(卒業見込みを含む)

国もしくは都道府県が設置した職業能力開発短期大学校、職業能力開発大学校の専門課程、又は職業能力開発総合大学校の特定専門課程を修了した者(修了見込みを含む)

防衛大学校、海上保安大学校、気象大学校など各省大学校を修了した者(修了見込みを含む)

 高等学校を卒業し、3 年以上の運動指導に従事した経験のある者 ※a~d のいずれも卒業・修了(または見込み)を証明する書類が必要です

 2020年度奨学生に選定された者

特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会 公式ホームページ)

JATI-ATI認定試験は毎年次の3日程で行われているので、受験者は住んでいるところやスケジュールに合わせて、試験日を選ぶことになります。

  • 毎年10月の第1回試験。基本的に都内で開催されます。
  • 毎年2月〜2月の第2回試験。北海道、宮城、新潟、岡山、愛知、福岡、沖縄の地方会場で開催されます。
  • 毎年3月の第3回試験。基本的に都内で開催されます。

養成講習会で学ぶこと

養成講習会は、4日間と短いものの合計30時間以上の長時間でトレーナーの基礎を学びます。具体的な学習内容は、次の領域です。

(1)一般科目(8領域)

  1. 体力学総論
  2. 機能解剖学
  3. バイオメカニクス
  4. 運動生理学
  5. 運動と栄養
  6. 運動と心理
  7. 運動と医学
  8. 運動 指導の科学

(2)専門科目(5領域)

  1. トレーニング指導者論
  2. 各種トレーニング法の理論とプログラム
  3. 各種トレーニング法の実際
  4. トレー ニング効果の測定と評価
  5. トレーニングの運営と情報活用

一般科目では、人体や運動の基礎を学びます。専門科目は具体的に、トレーナーとして必要なメニュー作成や情報収集方法を学ぶという感じです。

  養成講習会は免除されるケースも

JATI 講習会パス

JATI-ATIの養成講習会は、5種類の場合で免除されるケースがあります。

  • 過去にJATI-ATI、JATI-AATI、JATI-SATIを取得していたことがある
  • 健康運動指導士、NSCA-CPT、NSCA-CSCS、スポーツプログラマーのいずれかを持っている(あるいは持っていた)
  • 協会が認定する学校・教育機関で定められた科目を履修している
  • 過去に認定試験を受験し不合格だった
  • 協会の認定校を対象とした認定試験を受験して不合格だった

協会の認定校は、多くが鍼灸師や柔道整復師、健康運動指導士など、トレーナー・治療師に関する資格を取得するための科目が履修できるようになっています。

柔道整復師を取りつつ、JATI-ATIも取得する。こうした複数資格を持っているトレーナーは意外と多いです。これから進学を控えている方は、いくつかの資格をまとめて取ることも検討してみましょう。

認定試験はマークシート方式。合格率は8割以上と高め

JATI-ATIの試験形式は、一般科目も専門科目もマークシート方式で行われます。それぞれの科目から各90問出題され、4つの選択肢から正解を選ぶというものです。

気になる合格率ですが、2018年度は次のような結果でした。

第1回 一般対象試験 94%

第1回 認定校対象試験 53%

第2回 一般対象試験 84%

第2回 認定校対象試験 55%

第3回 一般対象試験 91%

第3回 認定校対象試験 61%

(参照元:特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会 公式ホームページ)


こうして見ると、一般で養成講座を受講した(あるいは免除された)受験者は、8割以上の確率で合格していることが分かります。一方で、認定校で人体やトレーニングの知識を学んでいる受験者は、5割〜6割と合格率が落ちているのが印象的です。

各種認定団体によって、必要な知識・指導スキルの傾向は微妙に異なります。授業で人体・トレーニング指導について学んでいるといっても、それだけで合格できるとは限らないということです。

逆を言うと、養成講習会やテキストにしっかり目を通していれば、JATI-ATI資格の取得は難しくありません。

JATI-ATIを取得するのに用意する初期費用

JATI 費用

JATI-ATIを取得する場合、次の費用が必要です。なお、ここではもっともオーソドックスな「養成講習会を受講して認定試験を受ける」という流れを想定しています。

項目費用
JATI 個人正会員入会料・年会費10,000円
養成講習会・一般科目50,000円
養成講習会・専門科目55,000円
認定試験・受験料30,000円

総額 (税別) 145,000円

※すべて税別です。総額には消費税が加わります。

資格取得後はトレーナーとして正社員、フリーランスの道を目指せる

トレーナー資格

JATI-ATIを取得した方は、多くの場合フィットネスの現場で活躍しています。多いケースは正社員トレーナーとして、フィットネスクラブのインストラクターをしたり、パーソナルトレーニングジムのトレーナーとして働く道です。

フィットネスクラブのインストラクターやパーソナルトレーナーは無資格でも就職できますが、資格を持っているのは、技術・知識を身につけている「信頼の証」です。就職に限らず、転職時にも大きなメリットとなるでしょう。

また、JATI-ATIはフリーランスのトレーナーになった場合、フィットネスクラブと業務委託契約を結ぶのにも必要です。フィットネスクラブと契約できれば、店舗の施設を活用して、店舗のお客様にトレーニング指導ができます。

健康意識の高いフィットネスクラブのお客様を相手にできるのは、自分ひとりで集客するよりもスピーディに収入を得られるメリットがあります。ゆくゆくは独立をと考えている人も、JATI-ATIは便利な資格です。

資格取得でお客様の信頼を勝ち取る

トレーナー 信頼 資格

JATI-ATIは数ある資格のなかでも、日本で高い知名度を誇る資格です。この資格を持つことで、独立後の活動の幅も広げることができます。

JATI-ATIの他にも、パーソナルトレーニング指導で有名な資格としてNESTAとNSCAの資格が挙げられます。NESTA・NSCAはともにアメリカの資格ですが日本で取得が可能。

【NESTA PFT資格の詳細】

【NSCA 資格の詳細】

お客様に対しても、資格所有はトレーニング指導する人としての信頼を得やすいメリットがあります。しかし、資格取得はあくまで通過点。トレーニング指導する役割で最も大切なことは、お客様の持つ悩みやニーズに答える能力です。

パーソナルトレーナーには資格以外に以下のスキルが求められます。

  • コミュニケーションスキル
  • 実技指導スキル
  • フリーランスを目指すのであれば集客スキル

などなど

資格取得はメリットがたくさんありますが、それがトレーナーになることのすべてではありません。それを念頭に置きつつ、自分がどんなトレーナーになりたいか、どんな資格や勉強が必要かを考えてみましょう。

資格と同時にトレーナースキルを身につける方法の1つにトレーナースクールがあります。

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