パーソナルトレーナーの年収を調べていますか?
近年フィットネスブームによりパーソナルトレーナーをつけるお客様が増えるにつれ、トレーナーを目指す方も多くなってます。転職を考える上で平均年収・給料を重要視する人は多くいらっしゃることでしょう。
本記事ではサラリーマンの平均年収と比べながら、パーソナルトレーナーの年収について紹介します。
サラリーマンの年収・給料は横ばい傾向?
パーソナルトレーナーの平均年収について触れる前に「その年収って高いの?安いの?」の判断軸としてサラリーマンの平均年収をチェックしていきましょう。
民間企業で働いているサラリーマンの方は、どれくらいの給料をもらっているのでしょうか?
国税庁が2015年7月に発表した「平成26年分 民間給与実態統計調査」のグラフを参考にすると、最新の平均年収は415万円。
ここ10年、正社員の平均収入は横ばいであまり変化はありません。
このデータの対象である給与所得者の平均年齢は45.5歳。これを世代別に分けるとどうなるかを示したのが次のグラフです。
これを見ると、20歳〜24歳の方の給料は231万円、25歳〜29歳は297万円となっています。よく若い世代の低収入が問題に挙げられますが、世代別で見ても大差がないことがわかります。
サラリーマンの給料アップには、年次昇給や管理職などのポストにつくことが必要です。
しかしいずれも
「主体的に年収を上げることができない」「20代、30代から一気に収入を増やすのが難しい」という問題を抱えているのがネックです。
年収が分かれるパーソナルトレーナーの働き方は?4つの勤務形態を紹介
パーソナルトレーナーの年収・給料を知る前に「働き方」を知る必要があります。というのも、パーソナルトレーナーと一口で言っても、その勤務形態は4つに大きく分けられるからです。それぞれの働き方の特徴を知ることで、年収・給料がどれくらい見込めるのかが見えてきます。
①正社員のパーソナルトレーナーとして働く
スポーツジムやパーソナルトレーニング専門ジムなどに正社員として所属して働く方法です。
雇用契約の内容などは一般の会社員と似ているのが特徴です。スポーツジムではスタジオのインストラクターや事務作業なども行う総合職として働くケースが多いです。
給与形態も比較的似ていますが、パーソナルトレーニングジムの場合は給与+インセンティブが追加されることがあります。インセンティブ(歩合給)により正社員のパーソナルトレーナーはサラリーマンの平均年収を上回る場合があるのです。
※インセンティブはパーソナルジムのサービスや経営の仕方によって変わります。
②スポーツクラブなどと業務委託契約を結ぶパーソナルトレーナー
いわゆる個人事業主としてスポーツジムやフィットネスクラブなど、比較的小さなスペースで運営しているタイプのジムと業務委託契約を結び、クラブ施設を利用してトレーニング指導を行います。
スポーツクラブに通うお客様から依頼を受けたら該当するジムで指導を行い、売り上げの一部(料金の40%〜50%)をクラブに納め、残りがトレーナーの利益となります。
お客様を担当した数だけ給料・年収アップが見込めるのが正社員との大きな違いです。業務委託の働き方を活かして、副業でパーソナルトレーナーを始める方もいらっしゃいます。
③フリーランスのパーソナルトレーナー
②の業務委託契約を結ぶ働き方と同様に個人事業主として活動するのですが、大きな違いは「クライアントと直接契約をする」という点にあります。よってパーソナルトレーナーが自ら集客活動をします。
クライアントからの依頼を通して、個室のレンタルジムなどを借りて指導を行います。直接かかる経費は、交通費や施設の利用料のみというのが大きな特徴です。
トレーナースキルやお客様からの人気度など、フリーランスのパーソナルトレーナーは自身でビジネスを進めるスキルが求められます。またトレーニング料金もパーソナルトレーナー自身が決めます。よってフリーランスのパーソナルトレーナーから年収1000万円を稼ぐことが可能になります。
④ジムを開業して働く
独立したパーソナルトレーナーにとって、自分のパーソナルジムを開業させることは1つの到達点とも言えます。パーソナルトレーナー以上に経営者であるため、人件費やその他経費を考える苦労はありつつも、他の働き方にはない魅力がたくさんあります。
接客やトレーニングの知識などのスキルだけでなく、集客スキルも必要となるかわりに頑張り次第で大きな収入が見込めます。
フリーランスのパーソナルトレーナーを経て、トレーナースキルやお客様からの人気を獲得し、安定的な集客ができる段階でジム開業を考えることが一般的なステップです。
最初のステップ!正社員パーソナルトレーナーの年収は「固定給+インセンティブ」が特徴
例えばスポーツクラブで正社員として働く場合、通常の会社員と同じような給与体系(=年次昇給や昇格による給料アップ)であることが多いでしょう。
大手スポーツクラブの募集要項を覗くと、新卒採用での初任給が20万円〜22万円程度。一般的な会社員とあまり変わらないようですね。ただし、スポーツクラブで出している求人の多くは総合職のため、パーソナルトレーナーとして専念できるわけではありません。
一方、パーソナルトレーニングジムの求人情報を見ると、多いのが「月給+インセンティブ」で給料が設定されているパターンです。ここでいうインセンティブというのは、例えばトレーニングセッションやジムでの物販成績などが関連しています。
基本給は15万〜30万と非常に幅があり、実力や指導力、営業力がそのまま給与に反映されます。高ければ20代でも月給50万といった所得を狙えるというメリットがありますが、その逆もまたしかりとも言えるのが特徴と言えますね。
業務委託パーソナルトレーナーはセッション数の多さが年収に直結!
業務委託契約の給料は、1回の指導料からスポーツクラブへ渡す手数料を引いたものになります。大手スポーツクラブの場合だと、売り上げの70%〜85%になることが多いようです。
このタイプのパーソナルトレーナーの料金は1セッション60分で6,000円〜8,000円である場合が多いようです。
仮に、「1セッション7,000円」「報酬は売り上げの80%」だった場合、給料は次のようになります。
(例1)1ヶ月の総セッション数が80本の場合(稼働20日、1日あたり4セッション)
7,000*80*0.8=448,000円/月
(例2)1ヶ月の総セッション数が120本の場合(稼働25日、1日あたり4セッション)
7,000*120*0.8=672,000円/月
業務委託のメリットは、セッション数が多ければその分だけ収入が上がるという点です。人気トレーナーになればセッションあたりの単価もアップできるだけでなく、スポーツクラブとの手数料交渉もしやすくなります。
一方、スポーツクラブとの契約ができなかったり、クライアントからの問い合わせがなければ、収入は0です。個人事業主である以上、こうしたリスクは必然とも言えるでしょう。
また、業務委託契約を結ぶ条件に、認定団体が発行しているNSCA、NESTA、JATIなどの資格保持者を条件にしていることがほとんどです。そのため、未経験者がすぐに業務委託契約を結べるようになるのは難しいでしょう。
フリーランスのパーソナルトレーナーはハイリスク・ハイリターンが特徴
フリーランス契約の場合、給料計算は業務委託のパーソナルトレーナーとほぼ同じです。フリーランスはジムへ手数料を支払う代わりに、レンタルジムの施設利用料などが経費となります。
レンタルジムの利用料は、2,000円〜5,000円あたりが一般的です。こう見るとジムの手数料よりも割高に感じられますが、フリーランスは「料金設定が自由」という大きな特徴があります。
1セッション60分の料金は安くても5,000円程度からが多く、パーソナルトレーナーによっては20,000円/hといった高額の料金設定をしているトレーナーもいるほどです。
仮に「1セッション20,000円」「施設利用料は1回3,000円」なら、給料は次のようになります。
(例1)1ヶ月の総セッション数が40本の場合(稼働20日、1日あたり2セッション)
(20,000-3,000)*40=680,000円/月
(例2)1ヶ月の総セッション数が75本の場合(稼働25日、1日あたり3セッション)
(20,000-3,000)*75=1,275,000円/月
業務委託以上に、セッションが多ければ多いほど収入を得やすいのがフリーランス契約のメリットです。その一方で、クライアント次第で収入が大きく左右されてしまうという側面も無視できません。
スポーツクラブに通っているお客様がクライアントになりうる業務委託に対して、フリーランスのパーソナルトレーナーは個人でも顧客を獲得できるだけの高い実績と魅力、そしてマーケティング戦略が必要です。ジムへの移動も多くなるため、セッション数を稼ぎにくく、体力がモノを言う世界でもあります。
魅力もあるけどリスクもそれに比例して高い。それがフリーのパーソナルトレーナーが抱える現実なのです。
独立、ジム開業は責任も多いけれど年収も青天井!
業務委託ではスポーツクラブの雰囲気や方針、フリーランスではレンタルジムなどに環境が左右されてしまいます。
その点、パーソナルトレーナーとして独立開業してジムを持つことで、空間やコンセプトといった、独自のブランディング戦略が取りやすいという魅力があります。
ジム経営と考えると設備や人権費の心配もありますが、マンションの一室を借りて個人ジムを経営することで、そのリスクを軽減している方も少なくありません。
気になる給料面ですが、例えば2ヶ月全16回、料金は30万円のプランを用意しているとします。
(例1)月5人=年間60人の入会があった場合
300,000*60=18,000,000円/年
(例2)月10人=年間120人の入会があった場合
300,000*120=36,000,000円/年
ここからマンションの賃料、水道光熱費、設備費などの諸経費が引かれることになりますが、ジムの経営なら年収1,000万を超えることも不可能ではありません。
ある意味、収入が青天井でもあるのがジム開業最大のメリットですが、経営者として働く分、クライアントへの指導以外の仕事も増えるほか、開業に伴うリスクも念頭に置いておかなくてはならないでしょう。
パーソナルトレーナーは実力がそのまま年収・給料に反映される
パーソナルトレーナーの代表的な4種類の勤務形態に応じて、その給料の幅は大きく変わります。しかしいずれの働き方も、「実力・実績が直接給料に反映される」という共通点があります。
ここで言う実力・実績とは
- 「クライアントのダイエット成功は当たり前」
- 「アスリートや有名人への指導歴」
- 「本人の保有している認定資格」
- 「指導内容の充実」
などが挙げられるでしょう。
こうした実績を積み重ね、また知識や経験を蓄えていくことでクライアントを集め、それが収入に直結します。逆に実績・実力が不足していれば思うような年収・給料アップは見込めません。
ゆっくり緩やかに給料がアップしていくサラリーマンと比べて、給料アップの図式がとても明快です。これが、パーソナルトレーナーとして働く魅力の1つでもあるのです。
パーソナルトレーナースクール2ndPASSではトレーナーとしてのスキルだけでなく、集客やマーケティングなど「トレーナーが稼ぐ為にはどうすれば良いのか?」まで指導いたします。
実力・実績を重ねるために、まずは何をすべきか
実力・実績が給料として反映されるのがパーソナルトレーナーの魅力ですが、一方で単なる「トレーニング好き」「ダイエット成功経験がある」といった未経験者の方々には、敷居の高い職業でもあります。
- 好きなことを仕事にしたい
- 趣味のトレーニングを仕事にしたい
- ダイエットの成功体験を生かした仕事をしたい
上記の思いをステップアップさせてパーソナルトレーナーになる糸口を掴みたい方は、ぜひお気軽にご相談ください!